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ブラジルの5地域と連邦区

ブラジルは、南アメリカに位置する連邦共和制国家。26の州から成る5つの地域と1つの連邦直轄区(首都ブラジリア)から構成されている。ブラジル国旗の中心にある27個の白い星は、それぞれ、この26州と1連邦直轄区を表している。ここでは、この連邦直轄区と5つの地域を説明する。

 

連邦区・首都 ブラジリア

Brasília

ブラジル中西部に位置する首都。1960年に旧首都であるリオデジャネイロから遷都された。ブラジル人建築家ルシオ・コスタにより設計された計画都市。1987年には、世界遺産に登録された。建設から40年未満という近代的な都市が選ばれたのは異例。

 

北部

Norte
ロライマ州、アマパ州、アマゾナス州、パラー州、アクレ州、ロンドニア州、トカンチンス州

この地域の大部分は、中央アマゾン保全地域群として世界遺産に登録されているアマゾン川流域に在り、世界の肺として知られるアマゾン熱帯雨林が広がっている。アマゾン川の水量は世界1 位で長さは世界第2 位。植物の多様性と独特の生態系、また絶滅危惧種が多数生息するといった土地柄を持つ。主要都市としてはアマゾナス州州都のマナウス(P.179-186参照)、パラー州州都のベレンがある。熱帯雨林の玄関であるマナウスに流れる黒いネグロ川と粘土色のソリモンエス川の合流は必見。この2つの川が合流してアマゾン川となるのだが、すぐには交じり合わず、始めの6 キロほどは平行して流れる。同じくアマゾナス州の観光地パリンチンスでは、6 月になるとボイブンバというアマゾン風のカーニバルが開催される。サンパウロ州、パラナ州に次ぎ多くの日系人を有するパラー州の州都ベレンではヴェロペーゾ市場が有名。ブラジルならでは、また北部ならではの特産品が揃う巨大な青空市場だ。北部地域は、年間を通して最高気温が30 度を超える暑さである。

 

北東部

Nordeste
マラニョン州、ピアウイ州、セアラー州、リオ・グランデ・ド・ノルテ州、パライバ州、ペルナンブコ州、バイーア州、アラゴアス州、セルジッペ州

この地方からブラジルの全ては始まったと言っても過言ではない。バイーア州は、ポルトガル人探検隊によって発見されたブラジル最初の地だ。現在の州都であり、港があるサルバドール(P.175-178参照) は植民地時代初めの中心地であった為、ブラジル文化に大きな影響を及ぼしている。特に、音楽、料理、この地方特有の習慣は、ブラジルの特徴やイメージとして定着しているものが多い。奴隷として連れて来られたアフリカ人の文化が根付くこの地域は、北東部以外の出身であるブラジル人であっても、違いを感じるそう。バイーア州以外にも、北東部には様々な歴史地区があり、世界遺産が多いことで有名。観光にはぴったりの地域だ。またこの地域の沿岸部には、無数の美しいビーチが続いている。世界遺産であるペルナンブコ州のフェルナンド・デ・ノローニャ島は、楽園に一番近い島と呼ばれ、その美しさに圧倒される。(P.11参照)マラニョン州バヘリーニャスには、レンソイス・マラニャンセス国立公園がある。(P.157-167 参照)東京23区2個以上の広さに相当する広大な白い砂丘には、雨季になると浸透した水が砂の上に現れ湖となる。運がよければ、魚や亀にも会える。

 

中西部

Centro Oeste
ゴイアス州、マット・グロッソ州、マット・グロッソ・ド・スール州

この地域は、広大な湿地帯「パンタナール」(P.187-192参照)と潅木地帯「セラード」に覆われている。これらは保全・保護地域として世界遺産に登録されている。野生の動物や植物が存在する大自然の楽園だ。パンタナールは、マット・グロッソ州とマット・グロッソ・ド・スール州にまたがる世界最大級の湿地帯。セラードはゴイアス州に位置し、日本面積の5.5倍、ブラジル総面積の24%をも占める。ここでは農業開発が盛んで、今も尚、無限に近い開発余地があるという。中西部で是非お勧めしたいのが、マット・グロッソ・ド・スール州にあるボニートだ。ボニートとはポルトガル語で美しいと言う意味。文字通り、透明度の高い美しい川でシュノーケリングが出来る。大きさも種類も様々な魚が群れをなして泳いでいる。また、ボニートから約20kmの所にあるラーゴ・アズール鍾乳洞もお勧め。わずかに入る太陽の光を受けて、洞窟の中の水が青く輝く。神秘的で、幻想的な世界を味わえる。

 

南東部

Sudeste
ミナス・ジェライス州、エスピリト・サント州、リオデジャネイロ州、サンパウロ州

南東部は、商業、工業、金融、そして観光の中心を担っているブラジル経済にとって最も重要な地域であり、人口の大半はこの地域に集中している。豊富な鉱物資源に恵まれ、農業も最も発展しており、国内外に向けて、様々な農作物、肉類、牛乳、コーヒー、穀物等を生産している。ミナス・ジェライス州の古都オウロ・プレットには、1690年に金脈が発見され、一攫千金を夢見たブラジル人やヨーロッパ人が集まった。18世紀中ごろには、金の産出量はピークを迎え、人口は減少し、州都がベロ・オリゾンテに移された。植民地時代の家々やバロック様式の教会が立ち並ぶオウロ・プレットの街並みは、1980年に世界遺産に登録された。エスピリト・サント州は、あまり知られていないが、美しいビーチと砂丘で有名。ダイビングやサーフィング、釣り、名物ムケッカ( 魚介をふんだんに使った海鮮シチュー) も観光客には大人気。リオデジャネイロ州州都のリオデジャネイロは1763年に最初の首都サルバドールより遷都され、1822年から1960年までは独立後のブラジルの首都だった。国内最大の観光都市で、港湾都市としても知られる。また沖合で巨大海底油田が発見され、油田開発が今も尚進められている。サンパウロ州は、明治以降の日本の移民やその子孫である日系ブラジル人が最も多い州である。州都サンパウロは南半球最大のメガシティ。市街地には高層ビルが、郊外には多くの工場が立ち並ぶ大都会で、ブラジルのみならず南米の経済、文化の中心地の一つである。

 

南部

Sul
パラナ州、サンタ・カタリーナ州、リオ・グランデ・ド・スール州

南部は、牧畜、ワイン製造業、農業、工業、観光業が主な産業である。3つの州の合計面積こそ小さいが、GDPは高く、この地域の人々の平均的生活水準は国内で最も高い。冬になると東京と同じ位冷え込むこともあり、時には雪も降る。また、この地域はヨーロッパ諸国の人々によって植民地開拓が進められた為、多くのイタリア系、ポーランド系、ドイツ系、ロシア系、スペイン系が住んでいる。ここはヨーロッパ人が築き上げた白人社会と言える。パラナ州には、イグアスの滝があるが、州都クリチバは環境共生型都市として世界的に有名。公共交通システムが優れ、自然環境に配慮された街。又サンパウロ州に次ぎ日系人も多い。クリチバから80kmの所には観光名所であるビラ・ベーリャ州立公園があり、大自然が何万年もかけて作った巨大な石灰岩の彫刻群を見ることが出来る。サンタ・カタリーナ州の海岸線には人気のビーチが
数々あり、内陸に行けば多くの山や湖があるので、国内はもちろん、近隣諸国にも人気を誇っている。州都フロリアノポリスの北約140kmに位置するブルメナウは、ドイツ系移民の中心地。街並みや建物はドイツ風で、毎年10 月には盛大なビール祭りが開かれる。リオ・グランデ・ド・スール州には、パンパスと呼ばれる草原が広がり、カウボーイを意味するガウーショによる伝統的な放牧が行われている。シュラスコを主とした肉料理がこの地方の伝統。それと一緒にクイアというユニークな容器に熱湯を注いで飲むマテ茶はシマホンと呼ばれるガウーショ伝統の飲み物である。

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